こんにちは!通訳/ストリート英会話講師のbigtree(@bigtree1000)です。
(15年の努力の結晶。「誰にも知られず密かにペラペラになれる独学勉強法」はこちら)
最近トランプ大統領の様子がなにやらちょっとおかしいのをご存知ですか?
アメリカのドナルド・トランプ大統領といえば、これまで数々の暴言やゴシップネタ、また根拠のない空想上の政策等でアメリカ国民、ひいては全世界に恥を晒してきたにも関わらず一切へこたれた様子を見せないハガネのメンタルの持ち主ですが、ここへ来て目に見えて内面での“老化”が一気に進んできていてさすがにやばいんじゃないか、とちょっと話題になっています。
ということで今日はそんなトランプさんのやばすぎるエピソードや最近の発言を引用しながら英語に向き合ってみたいと思います笑
トランプ大統領の最近の珍発言
2016年に行われた大統領選挙の最中に過去の女性差別・人種差別関連の暴言をいろいろと暴かれたトランプさんは、アメリカ大統領に就任した後も数々の差別的発言や珍発言を繰り返していて、本当にネタには事欠きません笑
しかし、最近では暴言以上に「勘違い」や「言い間違い」が増えてきていて、実はメンタル的に相当”きている”んじゃないかと指摘する精神医学の専門家たちもいるほどです。
ここでは本当にごく最近のトランプさんの珍発言をいくつか紹介していきたいと思います。
Tim Apple発言
まずは2019年3月に起きた通称「Tim Apple発言」と言われているハプニングです。
トランプ大統領は3月に行われたビジネス界のリーダーたちが集うミーティングの場で、Appleの最高経営責任者であるTim Cookさんのことを、本人の目の前で“Tim Apple”と呼んでしまい、会場は一時騒然となりました笑
しかしこの件に関して後に指摘されたトランプさんは、
え、いやおれちゃんとTim Cookって言ったし
と完全にシラを切り、
かなり早く発音したから”Cook”の部分を聞き落としたんだろ
と完全にこちら側のせいにしました笑
そしてすぐにこのTim Apple発言は多くのニュースに取り上げられ、証拠となる映像もバッチリ残っていたため、最終的にトランプさんは、
いくつか言葉を抜かして時間をセーブしようとしたんだ
と、「小学生かよ」とツッコミたくなるような言い訳をしたんです笑
ちなみに、この会議にはトランプ大統領の娘であるイヴァンカ・トランプさんも出席していて、会議中にトランプ大統領は娘のイヴァンカさんのことを「ハニー」と呼んでいたこともちょっと話題になりました笑
“oranges”(オレンジ)vs “origins”(起源)発言
続いては、最近連日ニュースになっている2016年の大統領選でのロシア介入疑惑の件でのトランプ大統領の言い間違いです。
先の2016年のアメリカ大統領選挙で、ロシアのスパイがトランプさんの敵陣営である民主党のヒラリー・クリントン側のメールアカウントをハックし、ヒラリーさんに不利となる情報を流したとされる事件で、トランプ大統領もその一連の行為を知り、さらに加担していたと報道されていますが、トランプさんはこれを、
完全にでっちあげのクソニュースだ。こんなことに時間を費やして全く情けない
と完全に一連の報道を否定しています。
そして2019年4月に改めてこの件について質問されたトランプ大統領は繰り返し、
この疑惑の“orange”(オレンジ)が知りたい
と発言しましたが、これは明らかに“origin”(起源)を意味した発言です。
「そもそもそんな疑惑がどこから出たのか、誰かその出どころ(”origin”)を教えてくれ」と訴えたかったトランプさんは、間違えて“origin”を“orange”と言ってしまったんですね。しかも何度も笑
父親の出生地勘違い事件
さらにさらに、こちらも4月に入ってからですが、トランプ大統領は父親の出生地について、
“born in a very wonderful place in Germany”
「ドイツのとても美しい場所で生まれた」
と発言しました。が、実際はトランプさんのお父さんはニューヨークのブロンクス地区出身で、ドイツで誕生したのはトランプさんの祖父だったそうです。
ということから、こちらもトランプさんの完全なる勘違い発言だったということなんです。
トランプ大統領は大丈夫か?
と、このように最近になって急に顕著に現れるようになったトランプ大統領の一連の「勘違い」や「言い間違い」について、精神医学や脳科学の専門家たちは「痴呆の初期症状」や「認知症」の疑いがあるなどと警鐘を鳴らしているようです。
世界の中心国家であるアメリカの大統領が正常な判断ができない状態であるとすれば、それは世界的な大問題ですからね。
ですが、このことについてホワイトハウスの代表者は、
日頃からトランプ大統領のさまざまな複雑な問題に対する正確な対処を見てきている
ことから全くもって正常だと回答したそうで、実際のところは精密検査等をしてみないとわからないでしょうね。
トランプ本人はどう思っているか
そんなトランプ大統領の「痴呆疑惑」ですが、はたして本人には自覚症状があるんでしょうか?
日頃から強気でナルシスト的な自己主張発言が目立つトランプさんですが、実は2018年に医師のRonny Jacksonという人にアルツハイマーの前兆を調査するためのスクリーニングを実施させていたようです。
そしてそのスクリーニングテストでトランプさんはなんと30問中30問正解というスコアを叩き出し、この結果を、
誰にでもできることじゃない
と共和党全国委員会で自慢していたそうです。
が、実際はそのスクリーニングテストというのは超簡単で、例えば、
- いろんな動物が描かれている絵の中からライオンはどれか当てる
- ◯時の時計の絵を描く
といった内容のもので、実際にアルツハイマーや統合失調症の患者でもそこそこのスコアを取ることができるものなんだそうです笑
トランプさんのぶっ飛んでるスピーチ
と、ここまでトランプ大統領のかなりイタいエピソードを紹介してきましたが、極めつけは先日行われた国民共和党議会委員会の食事会でのトランプ大統領の90分間に渡るスピーチで、ここでの発言が相当やばかったんです。
まず、「90分間ダラダラとスピーチする」時点ですでに視聴者はドン引きですが、その中でも途中約2分半に渡って本当に度肝を抜かれるような脈略のない、そしてオチが全くわからない「脳内の思考をそのままスピーカーで外に垂れ流しにしたような珍発言」を披露していたんです。
ということで、以下で原文と、僕がなるべくトランプ大統領のニュアンスと雰囲気がちゃんと伝わるように一所懸命訳した和訳を紹介します。
和訳を読んで「なんだこの訳めちゃくちゃじゃねぇか」と思うかもしれませんが、そうではありません。
トランプさんのスピーチがやばいのです笑
ということで以下がトランプさんのスピーチの特にやばい2分半の部分の原文と訳になります。
<本文>
Hillary wanted to put up wind. Wind. If you ― if you have a windmill anywhere near your house, congratulations: Your house just went down 75 percent in value. And they say the noise causes cancer. You tell me that one, OK? “Rrrrr, rrrrr” ― you know the thing that makes the ― it’s so noisy. And of course it’s like a graveyard for birds. If you love birds, you’d never want to walk under a windmill because it’s a very sad, sad sight. It’s like a cemetery. We put a little, we put a little statute for the poor birds. It’s true. You know in California, if you shoot a bald eagle, they put you in jail for five years. And yet the windmills wipe ’em all out. It’s true. They wipe ’em out. It’s terrible. And I told the other day at CPAC. Great people at CPAC. We had an incredible thing. I had nothing to do. It was early on a Saturday morning. I had just gotten back from dealing with Kim Jong Un. We had a walk. He wasn’t ready for a deal but that’s OK because we get along great. He wasn’t ready. I told him, you’re not ready for a deal. That’s the first time anybody has ever told him that and left. It never happened to him before. Nobody’s ever left. But I said you’re not ready for a deal, but we’ll make a deal. We have a good relationship. We have a good relationship. But I told a story about, at CPAC. The woman, she wants to watch television. And she says to her husband, “Is the wind blowing? I’d love to watch a show tonight, darling. The wind hasn’t blown for three days. I can’t watch television, darling. Darling, please tell the wind to blow.” No, wind’s not so good. And you know, you have no idea how expensive it is to make those things. They’re all made in China and Germany, but the way, just in case you’re ― we don’t make ’em here, essentially. We don’t make ’em here. And by the way, the carbon, and all those things flying up in the air, you know the carbon footprint? President Obama used to talk about the carbon footprint, and then he’d hop on Air Force One, a big 747 with very old engines, and he’d fly to Hawaii to play a round of golf. You tell me, the carbon footprint
<訳>
ヒラリーは風を活用しようとした。そう、風だ。もしあなたのーーもしあなたの家の近くに風車があったとしたら、おめでとう:あなたの家の価値は75%下がりました。また風の騒音はガンを引き起こすと言う人もいる。これについてはどうかわからないが、「ブルブルブル、ブルブルブル」騒音を引き起こすあのーーとにかくうるさい。そして当然鳥にとっちゃ墓場みたいなもんだ。もしあなたが鳥好きなら風車の下は歩かない方がいい、なぜならそりゃあもうとにかく悲しい光景だからだ。墓場みたいなもんだ。我々はーー我々はこのかわいそうな鳥のためにちょっとした法令を作った。本当さ。カリフォルニアではもしハゲタカを銃で撃ったら5年間刑務所に入れられる。なのに風車は鳥を全部皆殺しにしてしまう。本当だ。本当に皆殺しにする。酷いもんさ。私は先日のCPAC(”Conservative Political Action Conference”「保守政治活動会議」の略)で話した。CPACの素晴らしい人たち。本当に信じられないことさ。何もすることがなかった。ある土曜日の早朝だった。ちょうどキム・ジョンウン氏との会談を終えて帰ってきたところだった。私たちは散歩をした。彼は協定を結ぶ準備ができてなかった、まあでもそれはいい、なぜって我々は互いをよく知ることができたからだ。彼はまだ準備ができていなかった。私は彼に言ったんだ、あなたはまだ協定を結ぶ準備ができていない、と。彼にこんなことを言ったのは私が初めてだ。そして私は(北朝鮮を)去った。今まで彼が経験したことがなかったことだ。誰も(彼のもとを)去ったものはいなかった。でも私は、あなたはまだ協定を結ぶ準備ができていない、でも我々は必ず協定を結ぶ、と言った。我々は良好な関係にある。我々の関係は良好だ。だが私はCPACである話をした。ある女性がテレビを観たがっていた。そして彼女は旦那に、「風は吹いてますか?私は今夜ショーを観たいのよ、あなた。風がもう3日も吹いていないのよ、テレビを観られないわ、あなた。ねえあなた、風に吹けと言ってもらえないかしら」と言った。風っていうのはそんなに良いもんじゃない。しかも、それら(おそらく風車のこと)を作ることがどれだけ費用のかかることか。それらはだいたい中国かドイツで作られている。もしあなたがーー我々は元々それらを製造してはいない。我々はそれらを作ってはいないんだ。ところで、炭素は、あとその他の空気中に漂っているものは、カーボンフットプリントについて知ってるか?オバマ前大統領はよくカーボンフットプリントについて語っていた、そしてボーイング747型機のとても古いエンジンのエアフォース・ワンに飛び乗り、ゴルフをしによくハワイに行っていたよ。カーボンフットプリントだって、よく言うよ
改めて、トランプ大統領は大丈夫か?
ええ、ということで上のスピーチを見てもらえば分かる通り、最近になってトランプ大統領の発言時の、
- 思考のトリップ
- 単語が出てこない
- 同じフレーズの繰り返し
がどんどん浮き彫りになってきています。
この痴呆の初期症状とも言えるハプニングの原因を、専門家は「極度のストレスによるものだ」と判断しているようですが、たしかに最近は、
- ロシアの大統領選干渉疑惑
- 脱税疑惑
- 国境の壁建設問題
- 要職共和党員たちの度重なる辞職
などでトランプ大統領はどんどん窮地に追い込まれているように見えます。
こうしたなかなか思い通りにいかないことからくるストレスがトランプ大統領を内側から蝕み、直近になって目に見える形で現れていると考えることもできるでしょう。
しかも上記の問題はどれもかなり深刻な問題で、トランプ大統領の印象がすぐに改善される見通しは正直少ないんじゃないかと僕は思います。
なのでもしかしたら今後もトランプさんの珍発言が飛び出すかもしれません。
個人的には正直ちょっと期待しています笑
ということで今日は、アメリカの大統領ドナルド・トランプさんの最近のやばすぎる珍発言を紹介してみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた。