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ラップ名曲パンチラインの意味に学ぶ英語vol.16「Scarface編」

僕がラップミュージックに出会ったのは小学校6年生の時だ。

当時よく行っていた地元のレンタルCDショップで、何を間違えたのか洋楽セクションに迷い込んでしまい、そこで何も分からずたまたま手に取ったCD(The Rootsの“Things Fall Apart”)を借りて家で聞いた時の衝撃は今でも覚えている。

このシリーズでは、約20年間ラップミュージックを聞き続けた僕が自分の大好きな曲の中から、「これは面白い!」と思ったフレーズや、英語の勉強になると思った歌詞を厳選してお届けし、一人でも多くの人にラップミュージックの魅力を知ってもらうと共に、音楽を聞きながら英語を勉強する楽しさを感じてもらえたらと思う。

それじゃ、早速今日のエントリーを見ていこう―――。

今日の名曲パンチライン

I’m poppin’ in the clip when the wind blows. Every 20 seconds got me peepin’ out my window

-Scarface, “Mind Playing Tricks On Me” (1991)

パンチライン徹底解説

今日のポイント
  • “clip”という言葉
  • “when the wind blows”というフレーズ

今日のパンチラインはGeto Boysというテキサスはヒューストン出身の3人組のラップグループの曲からです。

彼らの3枚目のアルバム“We Can’t Be Stopped” (1991)に収録されている“Mind Playing Tricks On Me”という曲でメンバーの一人であるScarfaceが放った上のパンチラインがこの超面白い曲の中でも僕のお気に入りのラインなので紹介したいと思います。

ちなみにGeto BoysといえばBushwilck Billという身長112センチのユニークなラッパーもいて、彼のパンチラインは過去にこちらの記事で紹介しています。

関連記事

ラップ名曲パンチラインの意味に学ぶ英語vol.3「Bushwick Bill編」

今日はこの面白いパンチラインを、

  1. “I’m poppin’ in the clip when the wind blows”
  2. “Every 20 seconds got me peepin’ out my window”

の2つのパートに分けて解説していきたいと思います。

それでは早速見ていきましょう。

“I’m poppin’ in the clip when the wind blows”

最初の部分ですが、ちょっとわかりづらいですね。1つずつ解説していきます。

まず“poppin’ in the clip”というが意味不明ですよね。

この“clip”というのは通常「(ハサミなどで)切り抜く」とか「刈る」というような意味の単語ですが、スラングでは全然違った意味になります。

CHECK!

“clip”という言葉>

  • 一般的には「(ハサミなどで)切り抜く」や「刈る」または文房具の「クリップ(で留める)」という意味
  • スラングでは「銃弾の束」や「銃弾が連なったもの」を指していて、ライフルなどに弾を装填する時に役立つアイテム

ちなみに通常ハンドガンなどではその持ち手の部分を抜いて、そこに一発ずつ弾を充填していきます。その時に弾を入れる「ケース」になる部分のことを“magazine”という風に呼び、”clip”と”magazine”はしばしば混同されます。

左が”magazine”、右が”clip”

こちらが”clip”を装着したライフルです。

“pop”というのは「弾ける」という意味なので、そこから、“poppin’ in the clip”で「パチッ、パチッと勢いよく銃弾を装填していく」イメージとなります。

(ちなみに銃に関するスラングはこちらの記事でまとめています)

関連記事

American flag【写真で解説】アメリカで使われている銃を意味する英語スラング10選

そして“when the wind blows”も少しわかりづらいかもしれませんが、こちらはシンプルで、「風が吹いたら」という意味になります。

CHECK!

“when the wind blows”というフレーズ>

  • 「風が吹けば」という意味でここでは「風が吹くくらい些細なことで」というニュアンスになる

ということで、この部分は「風が吹くたびに銃に弾を充填している」という風になります。

“Every 20 seconds got me peepin’ out my window”

次は”Every 20 seconds”ですが、“every”は「毎」なので、「20秒毎に」になります。ここはいいですね。

そして“got me peepin’ out my window”ですが、”get+人+動詞”で「人に~させる」という意味になります。これは超基本的かつ当シリーズでも何度も何度も出てきている表現です。

ここでは動詞以下が”peepin’ out my window”となっていて、“peep”は「覗く」なので、「窓から外を覗く」という意味になります。

つまりこの部分全体で「私に20秒毎に窓から外を覗かせる」という感じになります。

ちなみに”got”の前には本来主語が入りますが、ここでは省略されています。

まとめ

ということでここまでの2つのパートをまとめると、

  1. 「風が吹くたびに銃に弾を充填している」
  2. 「私に20秒毎に窓から外を覗かせる」

となるので、僕はこれを、

“I’m poppin’ in the clip when the wind blows. Every 20 seconds got me peepin’ out my window”

「風が吹くたび銃を装填し、20秒毎に窓の外をチェックさせやがる」

という風に訳してみました。

この曲は本当に面白い曲なんですが、残念ながらこのパンチラインだけではその面白さは全く伝わらないと思います。

なので少し補足説明をしますが、あなたはこのパンチラインを放ったこの時のScarfaceがいったいどんな精神状態だったかわかりますか?

答えは、「恐怖」です。

実は、この曲は始まりから終わりまで、「自分をつけ狙う見えない存在」に対する恐怖を歌っていて、それがなんとも面白いんですよ。

一般的にHip Hop/ラップと言えば、自分の強さや成功、エゴなどを全面に出しているものが多いですが、この曲は「誰かがおれのことを殺そうとしていて頭が狂いそうだ」という「弱み」を面白おかしく、かつリアルに描いていて、それがウケて大ヒットとなりました。

ちなみにこのパンチラインが含まれている1stバース(Aメロ)の歌詞を少しピックアップして見てみると、

“Four walls just starin’ at a nigga. I’m paranoid, sleepin’ with my finger on the trigger”

(四方の壁がおれを睨み付けている。被害妄想がヤバすぎて銃のトリガーに指を置いたまま寝てるぜ)

 

“See, every time my eyes close. I start sweatin’ and blood starts comin’ out my nose”

(目を閉じるたび、汗が吹き出て鼻から血が流れて来るんだよ)

 

“I can see him when I’m deep in the covers. When I awake I don’t see the motherfucker”

(布団を深くかぶってる時は見えるのに、起きてる時はあのクソ野郎が見えねえんだ)

 

“He owns a black hat like I own. A black suit and a cane like my own”

(そいつはおれのと同じような黒い帽子とスーツと杖をもってやがる)

 

“Investigatin’ the joint for traps. Checkin’ my telephone for taps”

(家中の罠を探そうとしたり、電話が盗聴されてないかチェックしたり)

 

“I’m starin’ at the woman on the corner. It’s fucked up when your mind’s playin’ tricks on ya”

(街角に立ってる女を凝視してたり・・・まったく精神がやられてるとおかしくなっちまうぜ)

めちゃくちゃパラノイド状態ですね笑

そしてこれがあと3バース続きます笑

曲はこちらで聞けるのでよかったらチェックしてみてください(該当部分は0:54辺りからです)

ちなみに、この“We Can’t Be Stopped”というアルバムのジャケットはBushwick Billが当時付き合っていた女性と口論になった際に自分の目を自ら銃で撃って病院に運ばれている最中に撮ったものです。それをアルバムのジャケットに使用してしまう時点でGeto Boysがいかにヤバい奴らかというのがわかると思います笑

実際このアルバムはメンバーが入れ替わりGhetto BoysからGeto Boysに改名した後に出した初のアルバムで、全米にその名を轟かせた作品でもあります。これを機にラップに興味を持った人や、僕のように「洋楽から日常で使える表現を学びたい!」と思った人は是非チェックしてみてくださいね。

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はい。ということで、今回の「ラップ名曲パンチラインに学ぶ英語特集」はいかがだったでしょうか?これからも素晴らしきラップミュージックの魅力をお届けすると共に、あなたの英語学習の助けになれれば光栄です。

前のエピソードや次のエピソードも気になる!という方はそれぞれこちらからどうぞ。

<前のエピソード>

ラップ名曲パンチラインの意味に学ぶ英語vol.15「2Pac編」

<次のエピソード>

ラップ名曲パンチラインの意味に学ぶ英語vol.17「Wu-Tang Clan編」

また、第1回から見てみたい!という方がいましたらこちらからチェックしてみてください。 

cassette ラップ名曲パンチラインの意味に学ぶ英語vol.1「元祖ラップ曲編」

それではまた!